韓国留学・韓国での就職・ビザなど「韓国で使う」ならTOPIK、日本で自分のペースで段階的に力試しをしたいならハン検が基本の選び方です。TOPIKは韓国政府が認定する国際的な試験で、1回の試験で点数に応じて級が決まります。ハン検(「ハングル」能力検定試験)は日本の団体が日本語を母語とする学習者向けに作った検定で、受けたい級を選んで合否が出ます。級の数え方も逆で、TOPIKは6級、ハン検は1級が最上位です。
ひと目でわかる比較表
| TOPIK(韓国語能力試験) | ハン検(「ハングル」能力検定試験) | |
|---|---|---|
| 実施 | 韓国政府(教育部)認定、日本での運営は韓国教育財団 | 特定非営利活動法人ハングル能力検定協会 |
| 対象 | 世界中の韓国語学習者 | 主に日本語を母語とする学習者 |
| 級 | 1〜6級(6級が最上位) | 5級・4級・3級・準2級・2級・1級(1級が最上位) |
| 申込の仕方 | TOPIK Ⅰ(1〜2級)かTOPIK Ⅱ(3〜6級)を選び、点数で級が決まる | 受ける級を選び、合格か不合格か |
| 問題文の言語 | 韓国語のみ | 初級・中級は設問が日本語 |
| 回数(日本) | 紙の試験が年4回(2027年)+東京でIBT | 年2回(春・秋)+オンラインの入門級 |
| 受験料 | TOPIK Ⅰ 5,000円・Ⅱ 7,700円 | 級ごとに違う(目安は下で説明) |
| 有効期限 | 成績は2年 | 有効期限の決まりは要確認 |
| 受験者数(日本) | 年間約4万9千人 | 2025年秋季は8,390人 |
TOPIKの特徴
TOPIKは、韓国の国立国際教育院(NIIED)が問題を作って採点し、世界の多くの国で同じ試験を行っています。日本は最初の試験が行われた国で、1996年から続いています。
- 点数で級が決まる。 TOPIK Ⅱを受けると、点数に応じて3級〜6級のどれかが出ます(120点未満なら級なし)。級ごとの点数はTOPIKの級と点数表を見てください。
- 韓国で通用する。 韓国の大学・大学院の入学、奨学金の加点、結婚移民ビザの申請などで求められます。韓国の会社への応募でも、韓国語力の証明として一般的に使われます。
- 問題はすべて韓国語。 指示文も韓国語なので、試験の形式に慣れる練習が必要です。
- 成績の有効期限は2年。 提出する時期に合わせて受ける必要があります。
日本での日程・受験料・申込方法は日本でTOPIKを受けるには【2027年版】にまとめました。
ハン検の特徴
ハン検は、日本で韓国・朝鮮語を学ぶ人のための検定です。協会は2026年の案内で「日本語母語話者の学習到達度をより一層的確に測る」ために出題形式を見直したと説明しています。
- 級を選んで受ける。 5級(入門)から1級まで6段階です。級ごとに試験が分かれているので、「今回は4級に合格する」という目標が立てやすいのが特長です。
- 併願ができる。 隣り合う級(例:5級と4級、3級と準2級)を同じ日に受ける「併願」の受験料が用意されています。
- 初級・中級は設問が日本語。 何を聞かれているかで迷わずにすみます。日本語訳を選ぶ問題など、日本語話者向けの問題もあります。
- 1級は2次の面接がある。 最上位の1級は、筆記などの1次試験のあとに面接があります。
- 年2回。 春季と秋季に行われます(例:第64回は2025年11月9日)。2023年1月からは、オンラインで受ける入門級も始まっています。
受験料は級によって違います。協会が2026年3月に改定した規定の「学生割引(30%引き)」の金額から計算すると、一般の単願はおおよそ5級4,300円、4級4,800円、3級5,800円、準2級6,800円、2級8,000円、1級11,000円です。最新の金額と試験日は、必ず協会の公式サイトで確認してください。
級はどう対応する?
TOPIKとハン検の級を公式に対応させた表はありません。 試験の作りも評価のしかたも違うので、「ハン検○級=TOPIK○級」とは言い切れません。
覚えておきたいのは、数字の向きが逆ということです。TOPIKの「1級」は入門レベル、ハン検の「1級」は最上位です。履歴書に書くときは「TOPIK 4級」「ハングル能力検定 準2級」のように、試験の名前を必ず添えましょう。
目的別:どちらを受けるべき?
| あなたの目的 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 韓国の大学・大学院に留学したい | TOPIK | 入学条件として多くの大学がTOPIKの級を求める |
| 韓国の奨学金(GKSなど)に応募したい | TOPIK | 選考でTOPIKの成績に加点がある |
| 韓国で働きたい・韓国のビザが必要 | TOPIK | 韓国の制度や企業で通用する |
| 日本の会社で韓国語力をアピールしたい | TOPIKが無難(ハン検も可) | 会社によって評価する試験が違うので、応募先に確認 |
| 日本の大学で単位認定を受けたい | 学校の規定次第 | どちらを認めるかは大学ごとに違う |
| 趣味で学んでいて、目標がほしい | ハン検 | 級を選べて、合格という区切りが作りやすい |
| 始めたばかりで、韓国語だけの試験は不安 | ハン検5級・4級 | 設問が日本語で、入門から段階的に進める |
両方受けるなら、この順番
両方の試験を組み合わせる人も多くいます。おすすめの流れの一例です。
- 入門期:ハン検5級・4級 — 日本語の設問で、文字・発音・基本文法を確認する。
- 初級の仕上げ:TOPIK Ⅰ — 韓国語だけの問題形式に慣れ、2級を目指す。
- 中級以降:TOPIK Ⅱ — 留学や仕事に使える3級・4級を目指す。ハン検の3級・準2級を並行して受けると、文法を丁寧に固める練習になる。
ただし、韓国で使う予定がはっきりしているなら、最初からTOPIKに集中したほうが近道です。TOPIKは年に何回も受けられ、成績も2年しか有効でないので、提出の時期から逆算して計画を立てましょう。
受ける前に知っておきたい違い
- TOPIKは「全部の級をまとめて測る」試験。 実力より高い級を狙っても損はありません。点数どおりの級が出ます。
- ハン検は「その級に合格したか」を見る試験。 実力に合わない級を受けると不合格になります。少し余裕のある級から受けるのが安心です。
- 聞き取りの形式も違う。 TOPIKは韓国の生活やニュースに近い音声が多く、速さに慣れる練習が必要です。
- 作文。 TOPIK Ⅱでは200〜300字と600〜700字の作文が出ます(作文51〜54番の書き方)。
TOPIK形式に慣れるなら
TOPIKを受けると決めたら、まずは韓国語だけの問題形式に慣れることから始めましょう。TOPIKlyではTOPIK Ⅰ・TOPIK Ⅱと同じ形式の練習問題を解いて、予想級と間違えた問題を確認できます。
出典: 韓国教育財団 歴史 · 試験概要 · 資格の活用について(2026年10月24日確認) · ハングル能力検定協会「2026年春季第65回試験問題からの一部出題形式や設問の変更について」(2026年3月6日)・「『ハングル』能力検定試験 準会場規定」(2026年3月1日改定) · 旺文社 パスナビ「ハングル能力検定試験」(受験者数)。ハン検の公式サイトは hangul.or.jp です。